サクラサク

認知症の父親と、家族を顧みず仕事に没頭してきた息子とその家族の再生を描いた、さだまさしの短編小説を映画化。さだの小説の映画化は「精霊流し」「解夏」「眉山」「アントキノイノチ」に続いて5作目で、「精霊流し」でも監督を務めた田中光敏が再びメガホンをとった。主題歌をさだ自らが担当。4月5日(土)より公開。(映画.comより)

ストーリー

大手家電メーカーに勤める大崎俊介(緒方直人)は、部下からの信頼も厚く重役への出世も目前、生活は順風満帆なように思えたが、その家庭は多くの問題を抱えていた。妻・昭子(南果歩)との関係は冷え切り、二人の間には何年もろくな会話がない。息子の大介(矢野聖人)は、大学受験に失敗してからアルバイトを転々、家に帰っても逃げるように自分の部屋に閉じこもり、高校生の娘・咲子(美山加恋)は毎晩帰りが遅く、俊介の忠告も聞かず何を考えているのかわからない。俊介が仕事に追われている間、家族は確実にバラバラになりかけていた。そんな中、俊介の父・俊太郎(藤竜也)が老人性認知症を患い、大雨の夜、俊太郎が徘徊しているところを警察に保護され、この日を境におかしな行動が増えていく。苦しむ俊太郎を見ても家族は見て見ぬふりで、一切助けようとはしない。薄情な家族に俊介は大きく失望し、孤独な父を守ろうとひとり奮闘するが、ある日、大介が人知れず俊太郎を介護していたことを知る。家族の事を何も考えないと思っていた息子の優しさあふれる行動を見て、俊介は家族のことを見ようとしていなかったのは自分の方だったと初めて気付かされる。ある晩俊介は、俊太郎の遠い過去の物語を聞く。「家族と暮らした思い出は、敦賀のあのお寺だけだ。春、桜の花が満開で美しかった……」曖昧な様子で、それでもしっかりとした口調で大事そうにその思い出を語る俊太郎。俊介は、そんな父の遠い記憶を探すため、家族を見つめてまたやり直すためにある決意をする。やがて一家は一台のワゴン車に乗り込み、俊太郎の思い出の地を目指し、皆で初めての旅に出るのだった……。(movie.walkerより)

 

 

2014年4月5日公開
製作国 日本
配給 東映
上映時間 107分
監督 田中光敏
脚本 小松江里子
原作 さだまさし
キャスト 緒形直人 南果歩
矢野聖人 美山加恋 藤竜也
NAOTO 津田寛治 嶋田久作
佐々木すみ江 大杉漣 他